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つくる・育てる・食べる 食育を楽しもう!

  • 園長コラム
  • Vol.53
 3学期になり、給食の時間に年少さんのお部屋を訪ねてみました。1学期の給食が始まったばかりのころは、お箸が持てず食事がうまくできない子や、野菜がとにかく嫌い、食べたことが無い食材だから食べたくないなど給食に苦戦する様子が多々見受けられました。しかし、3学期にもなると様子は一変。みんなモリモリ給食の時間を楽しんでいました。特に今年の年少さんはよく食べるんです。カレーライスの日は、みんながおかわりするので、大きなお櫃が空っぽ寸前になるほどだそうです。
 そんなに給食の時間を楽しんでくれるきかっけは何なのかと思い、担任の先生方に尋ねてみると、まずはお箸が使えるようになったことが大きいと言います。本園では夏休みの宿題としてお箸の練習に取り組んでもらっているのですが、お箸が使えるようになったことで、自分で意欲的に食べられるようになります。そして、何よりも友達と一緒に食べることで、友達が褒めてもらっていると自分も褒められたい、そして頑張りたい!という気持ちや競争心が育まれるようです。また、おかわりをする習慣は幼稚園でのカレーライスクッキングがきっかけに。自分たちで作ったカレーライスがとびっきりおいしかったようで、いつもは少食な子どもたちでも驚く食欲だったのを思い出します。
 コロナ禍で、学校給食の時間は「黙食」ということがニュースにもよく取り上げられています。本園でも同様ですが、感染するから食事中は黙る、というよりは、口のなかに食べ物を入れたままのお喋りは、恥ずかしいマナーとして伝えています。そして、コロナ禍であっても担任の先生方は子どもたちへの声かけは怠らず、一人ひとりに丁寧に接した成果がこんなにも食欲旺盛な子どもたちを育んだと思います。頑張れたことや前回よりも更にできたことを具体的に子どもたちに伝えることで、頑張ったことが認識でき、嬉しさに繋がるわけです。そして、褒められることが嬉しい、見ている子どもはうらやましいという連鎖も生まれるわけです。
 本園の大きな教育の柱の一つでもある「食育活動」では、まずは作ってみる、育ててみる体験活動を大切に、「食べることが楽しい!」と思えることを大きな目標にしています。皆様のご家庭でも、小さな植木鉢に種を蒔
いてお野菜を育てたり、食事の用意のお手伝いをしたりしてみてください。例えば卵を割るだけでも、混ぜるだけでも良いです。「ご飯できたよ~」と呼ばれて食事をするよりも、遙かに意欲的に食事に向き合うはずです。そして、最後に座り方のチェックです。きちんと両足が床についていますか?足がぶらぶらした状態では、踏ん張ることができず、噛む力も減少し、もちろん姿勢も悪くなり集中力もなくなります。これは学習する際も同じです。足がぶらぶらしていたら、必ず折り畳みの踏み台などを足元に入れて調整してあげてください。これだけで、食事中の集中力がアップします。
 食べたもの、食べることで体は作られることは言うまでもありません。この機会に食事を見直してみてください。子どもに合わせてばかりのメニューになっていませんか?運動不足やおやつやジュースが影響して少食になっていませんか?濃い味付けになっていませんか?そして、楽しい食事の時間になっていますか?家族との楽しい食事、友達との楽しい食事、誰と食べたのかもおいしさを引き立てる重要な隠し味。「食べる力は生きる力」おいしい時間を楽しんでいただきたいと思います。
 

帝塚山学院幼稚園では未就園児の皆さまに
本園の教育を体験していただけるイベントを開催しています。
各イベントの詳細につきましては下記リンクをご覧ください!