読書の輪「おすすめ本」紹介 No.066

2011年4月13日

読書の輪「おすすめ本」紹介

  あなたの『おすすめ本』を募集します。
帝塚山学院中学校高等学校図書館にある本で、あなたのお友だち・先輩・後輩たちに、 自分が読んで感動した本、みんなに是非読んでもらいたい本を紹介してみませんか?

おすすめ本の投稿は下記のサイトから受け付けています。
http://www.tezukayama.ac.jp/jhlib/dokushonowaboshu.html

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推薦者 (所属) 書名 著者 出版社 【請求記号】 紹介記事
AS (中学生 )

  卒業式まで死にません(新潮社)
卒業式まで死にません : 女子高生南条あやの日記 / 南条あや著 -- 東京 : 新潮社, 2000.8   請求記号【289.1 ナン 】 私達から見ると、少し昔、ネットアイドルと呼ばれた女子高生がいました。南条あやさんです。彼女は苦しみの中で生きるために、リストカットやオーバードーズを繰り返していました。彼女は高校卒業後、自殺してしまいました。この本は彼女が生前、ホームページ上で連載していた日記のごく一部です。たくさんの苦しみがあっただろうと思える内容も、明るく書かれています。今となっては、私達には、彼女を救うことは出来ませんが、あなたの周りに同じ事をしている人がいるのなら、この本を読んで、少し理解してあげて下さい。それは、その人の心をほんの少し、救うかもしれません。
AS (中学生 )
  なぜ自分を傷つけるの?(大月書店)
なぜ自分を傷つけるの? : リストカット症候群 / アリシア・クラーク著 ; 上田勢子訳 -- 東京 : 大月書店, 2005.6   請求記号【493.7 クラ 】 世の中には、リストカットなど、自分で自分を傷つける人がいます。そんなことをする人達のことを、よく思わない人もいると思います。けれど、自傷行為をしている人を責めたり、非難することは、その人を追い詰めてしまったりもします。責めたり、非難したりせずに、ほんの少しで良いので、理解してあげてほしいと思います。その手段として、本を読む、というのも良いと思います。自傷している人のことを、ほんの少しでも理解しようと思った方におすすめの本です。
YA (教職員)

  硝子戸の中(新潮社)
硝子戸の中 / 夏目漱石著. -- 改版 -- 東京 : 新潮社, 2000.11   請求記号【914.6 ナツ 文庫 】 この春、学生時代以来約三十年ぶりに、『硝子戸の中』を読み返してみた。早稲田の石原千秋氏は本書の解説で、「孤愁、晩年にしか書けないもの」と言われるが、さらに言えば「死の影」あるいは「彼岸からの視線」のようなものを強く感じる。その淡々とした人生回顧的な筆運びに、翌年に訪れる彼の死を連想してしまうからか。計三十九の小品からなる随想集。その最終、第三十九話の末尾は、『私は硝子戸を開け放って、静かな春の光に包まれながら、恍惚(うっとり)とこの稿を書き終るのである。そうした後で、私は一寸(ちょっと)肱(ひじ)を曲げて、この縁側に一眠り眠る積(つもり)である。』と閉じられる。中空を漂うかのような従容とした魂。最晩年の漱石、その行き着いた心の片隅を、ちらりとのぞき込んだような気がした。
NA (教職員)

  四十九日のレシピ(ポプラ社)
四十九日のレシピ / 伊吹有喜著 -- 東京 : ポプラ社, 2010.2   請求記号【913.6 イフ 】 母(乙美OTOMI)を亡くして落ち込んでいる父と夫婦関係がよくない娘に死んだ母が残してくれたレシピを通して大切なことを思い出させてくれる話。この本を読んで、人は本当に大切なものを知るためには、大きな犠牲を払わなければ気づかないことがあるのだと知り、日常、余り考えたことがない家族の絆、家族に対しての感謝を忘れてはいけないと改めて思いました。小説の中で、レシピを伝えにくる金髪でガングロギャルの井本(IMOTO)の名フレーズが印象に残り、メモを残したのを紹介します。「夢はかなわぬこともある。努力は報われぬこともある。正義は勝つとは限らない。だけどやってみなけりゃわからない。さあ、頑張ろう。」