帝塚山学院小学校  
体育科研究授業(4年)

帝塚山学院小学校では、日々積極的に研究授業をすすめています。
第24回目の研究授業(図工)に続き、第25回目の研究授業(体育)が4年C組で行われました。

 

授業者の反省より

 

 今日は、9時間目。最終授業でした。この教材は、保健体育でもあり、道徳でもあり、総合学習ともとらえることが出来る教材と言える。しかし、今後は安全教育の位置づけに向かう傾向が強いと言える教材だ。
 私は、この授業を通じて「命の大切さ」を考えさせたかった。自分の命と人の命の重さ。子どもの命と大人の命の重さ。命の重たさは、どれも比べようがない。BLS(一次救命処置)という人の生死に関わる現場を救助する経験を疑似体験させることで、児童一人一人が目、耳、鼻、肌などの五感で「命とは何なのか」を感じ取らせたかった。
 8時間までは、授業を通じて多くの知識や技術を習得させていく計画で行った。「小学生であってもここまで知っているのか」と思う大人顔負けの知識の習得。さらに「小学生であってもここまですることが出来るのか」と大人が思うぐらいの技術を身に付けさせたかった。 また、児童達自身にも自信を持ってBLS(一次救命処置)をすることが出来るバイスタンダー(その場に居合わせた人)になってもらおうと思った。
 しかし、しかしである。一人の命を救う事がどれだけ大変なことであるか・・・
ここで終わってしまっては、本当の意味で「命の大切さ」を伝えきれていないと、私は考えている。もう一歩、深く入り込まないと、この授業は意味が無いと思っていた。

レサシアンを使って呼吸の確認

「命の大切さ」は、言葉で伝えてなかなかうまく伝わらない。人形相手に人工呼吸や胸骨圧迫をおこなったとしても、現場の実感はわきにくい。
だからこそ、小学生であっても技術習得レベルにこだわってみようと考えた。技術をあるレベルまで習得した者が、最初にぶつかる壁がある。救助の難しさの壁だ。知識で知っている蘇生率3%。児童達にもこの真の「命の大切さ」「人を救うことの大変さ」「自分が生きていることのありがたさ」を考えてもらえる壁を味わわせたかった。これがあってこそ初めて児童達は、「命の大切さ」について考えてくれるのではないだろうかと思っていたからだ。
さらに、もう1つ別の観点からアプローチも試みた。それは、「自分の命」についてである。児童達に「命を大切にしなければいけませんか。」と問えば、誰もが「大切にしなければなりません。」と答えます。例え、1年生に問うても答えは同じである。学校教育でも、日々の学校生活や、道徳の授業などあらゆる場面で「命の大切さ」の指導にあたっている。家庭教育であっても「命の大切さ」を何たるかは、いろいろな場面で親も含め大人が子どもに指導していることは確かである。しかし、気になるデータがある。以下のデータを見てほしい。
平成15年の資料によると大人の死亡原因のワースト3は、@癌、A心臓疾患、B脳血管疾患の順である。しかし、15歳から24歳までの死亡原因のワースト3は、@不慮の事故、A自殺、B心疾患の順なのである。Aに注目したい。15歳から24歳と言えば、高校生から社会人1年目か2年目までと言えるだろう。この年齢における死亡原因の2位が自殺である。自分で自ら自分の命を絶つという衝撃的な事実である。
 このことについても、BLS(一次救命処置)授業を通じて、「人の命を救う大変さ」から発展し「自分の命の大切さ」についても考えさせてみたいと思った。
 4年生でこれだけのことができるようになる事が実証された。今後は1年生から6年生までの系統だったプログラムを作っていく予定である。

 今後も研究を続けていく予定。

AED装着 みんな離れろ!!

教員が、傷病者役となりシュミレーション

実際に蘇生して社会復帰した人へ使われた

AEDに録音された波形の解説

 

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